分娩予定日と妊娠週数について

ここで、週数や予定日についてお話します。
よく、「とつきとおか(妊娠してから10ヶ月と10日が予定日)」などという言葉がきかれますが、実際のヒトでの妊娠期間の平均値は38週間です。ではなぜ、妊娠予定日は40週0日、というのでしょうか。
これは便宜上、排卵日(=受精日)を妊娠2週と表現するためです。
ですので、いいかえれば妊娠0週とか1週というものはありません
妊娠2週0日が排卵日であり、その日に38週を足した、40週0日を分娩予定日といいます。
また、もちろん実際分娩される日の8割はこの予定日の前後1週間以内といわれており、予定日ジャストに分娩される確立はだいたい3%くらいといわれています。

では実際は予定日をどのように決定しているのでしょうか。一番簡単な計算法は
生理開始月+9を月数、生理開始日+7と日数とします。たとえば最終月経の開始日が1月1日であれば、1+9=10 1+7=8で、予定日は10月8日となります。これで予定日を算出します。ただし、この方法はあくまで生理がきっちり28日周期であり、しかも妊娠したときもまったく普段と同じ日にちで排卵したときでないと通用しません。
普段から、生理が28日おきにきて、排卵日が生理開始日から14日めの場合は簡単に計算できます。
次回の生理開始予定日は妊娠4週0日となります。
ただしこのようないつもきっちり、1日も生理がくるわず、といったひとはどちらかといえば少数で、また、普段比較的きっちりきているひとでも、妊娠された周期のみ普段より排卵がやや早かったり遅れていたり、ということもあります。
下に、生理周期が28日の場合と、35日(1週間長い周期)の場合の図を描いてみます。

妊娠2週0日

妊娠4週0日

生理開始予定日

予定日算出の図

28日(4週間)

生理開始

排卵(受精日)

妊娠2週0日

妊娠4週0日

35日(5週間)

排卵(受精日)

生理開始

生理開始予定日

赤い線が生理です。ブルーのところが排卵(妊娠した場合は受精日)となります。緑のラインは妊娠した場合の週数となります。黒の1目盛りが1週間ずつとします。
最後の生理の開始日から単純に計算してしまうと、生理周期がたとえば28日周期よりも1週間長いひとであれば、妊娠週数が1週間ずれてしまうのです。

ですので、分娩予定日は、
1)最終月経の開始日
2)可能であれば、基礎体温表による排卵日の特定
3)妊娠初期の胎児(特に妊娠8週前後の胎児の大きさはほとんど個人差がない)のサイズ

の3つを組み合わせて、最終的に決定します。ですので数日以内の誤差がでることがあり、妊婦検診の間に予定日の修正などが行われることがあるのです。

また、妊娠週数と月数についてですが、
ちなみに、妊娠4週0日〜7週0日を妊娠2ヶ月といいます。
妊娠8週0日〜11週6日を妊娠3ヶ月。
妊娠何ヶ月の始まりの週数は、妊娠何ヶ月(の月数)−1に4をかけたものです。
ですので、妊娠7ヶ月なら、7−1=6 4×6=24となり、24週0日が妊娠7ヶ月の始まりの日となるわけです。